販売するコーヒー豆の入れ替えor追加を視野にここ最近いくつかの豆を仕入れてテスト焙煎をしています。そこで今回はマンデリンの焙煎をしてみました。
今回は単一品種のもの、それもティピカ(生豆商社さん曰く)をチョイス。ティピカと聞いて最初に頭に浮かんだのはかの有名なブルーマウンテン。ただし、コーヒーの苗木が各地に伝わっていったのは1700年代頃の話ですし(この手のルーツの話には諸説あり、長くなるのでかなりカトゥアイ…、いや、割愛。)、その後の生育環境、精製方法なども違うので品種名はあくまで参考程度に…。
伝播について気になる方は以前こちらにも少し書きましたのでよろしければ。
さて、マンデリンの焙煎はいつぶりだろうか。
セオリー通り?の深煎りと、他の豆と同じくらいの中煎りも試してみることに。
それは、マンデリンは本当に苦味が特徴のコーヒーなのか?深煎りがベストなのか?という密かな疑問を解消するためでもあります。
現在販売中の豆と同じくらいに調整
中煎りの焙煎直後はやや草っぽいような独特な風味を感じたものの、1日以上経過すると酸味優位の優しい甘みのあるコーヒーに。苦味も僅かにあるが、他と比較して極端に強いという感じでもありません。
まだまだ改善の余地はありますが、少なくとも今回の豆に関しては決して深煎りじゃないといけないという訳でもなさそうでした。もちろん見ないわけではないですが、インドネシア産のコーヒーというと圧倒的に深煎りで提供されている事が多いのではないでしょうか?そういった意味でも面白みを感じました。
深煎りの方はキレのある苦味とコクがありこれまた普通に美味しかったです。
真相は如何に…
そう言えば、マンデリンというコーヒーは元々は酸味系としていたものがいつ頃からか苦味系として流通するようになったという記事をどこかで見かけました。つまりもう少し浅めの焙煎度が一般的だった頃があり、そこから今のように深煎りが一般的になっていったのでしょうか?正直なところ業界の重鎮のような方に聞いてみたりしない限り自分のような者に真相は分かりません。
『これがマンデリンです。』とお店で提供された一杯が深煎り豆から抽出されたものだったとき、コーヒー豆に触れる機会の無い方であればマンデリン=苦いコーヒーと思うのも無理はありません。コーヒーを日常的に飲む方でも全員に焙煎の知識がある訳ではないですからね。私だってコーヒーは昔から好きでしたが、何年か前まではコーヒー豆とその焙煎の知識(産地や精製方法、焙煎度合いなど)は全くありませんでしたから。
このように深煎りでの提供が一般的になれば徐々に徐々に一般層にもマンデリン=苦いものとして広まっていくだろうなとは思います。
そもそも何故マンデリンは深煎りが一般的になったのでしょう?明確な理由があるのか単に流行なのか?元々持つ酸味を打ち消すためだとか、豆の繊維が柔らかいから他の豆と比較して深煎りになりやすい(それは正直焙煎士の腕次第のような気がしないでもないが…。)という話まで見かけました。まだまだ分からない事が多いです。
May be continued…