このところ当店のラインナップはブルボン種率が高くなっております。
まずはブルボンについて少々…
ブルボンはイエメンの港からブルボン島(現レユニオン島)へと運ばれたコーヒーの苗木が突然変異を起こして生まれた栽培品種です。ティピカと共にコーヒーの二大栽培品種として有名ですが、収穫が1年おき且つ霜や病害虫に弱く生産量は決して多くありません。現在ではこのブルボン種が更に変異もしくは品種改良が行われた結果生まれた派生種も各地で栽培されています。
尚、通常ブルボン種の実は熟すと赤く色づくのでレッドブルボンとも呼ばれます。そもそもコーヒーの果実がコーヒーチェリーと呼ばれるのは赤く色づくその見た目がサクランボのようだからですが、これから紹介するいくつかの品種のように必ずしも赤くならない品種も存在します。
まずは王道のブルボンから。
グアテマラ エル カペティージョ ブルボン
爽やかなシトラス類を彷彿とさせる果実味とチョコレートやナッツのような甘味のバランスが取れており、飲んでいて心地良い美味しいコーヒーです。
エル カペティージョ農園は世界的に有名なコーヒー生産地のひとつであるアンティグアに位置していますが、カップオブエクセレンス(COE)にも選出されるなどと実績のある農園です。
続いて同じくアンティグアよりイエローブルボンです。
グアテマラ ラ エスメラルダ イエローブルボン ドラド
口当たりは比較的スッキリ、グレープフルーツフルーツのような酸と苦み、優しい甘さのバランスが取れたラ エスメラルダ農園産のイエローブルボンです。
イエローブルボンという種は通常のブルボンよりも糖度が高いと言われているようです。また、ブラジルでアマレロブルボンと呼ばれている品種はこちらになります。(アマレロはポルトガル語で黄色の意味です。)
レッド(ブルボン)、イエローのつぎはオレンジです。
エルサルバドル ラ ディビナ プロヴィデンシア オレンジブルボン
今回紹介するコーヒー豆の中では唯一のナチュラルで精製されており、味や香りによりハッキリとした個性が感じられます。桃やみかんのような果実感、飴のように透明感のある甘みが印象的です。
ラ ディビナ プロヴィデンシア農園はCOEの常連の農園となっています。また、こちらのオレンジブルボンはその名の通りオレンジ色の実をつけるブルボンの仲間ですが、市場に出回る数があまり多くない希少な品種です。
そして最後はストライプです。
コロンビア ファン マルティン ストライプトレッドブルボン
清涼感のある柑橘系のフルーティーさ、バターキャラメルのような甘く香ばしい風味が感じられます。ちなみに生豆問屋さんのコメントにはトフィーのようなフレーバーと書いてありました。トフィーとはバターと砂糖を煮詰めて作るイギリス発祥のお菓子だそうです。恥ずかしながら私は知りませんでした…。
このストライプトレッドブルボンという品種は赤く熟した実の表面に縞模様が入ることからそう名づけられたそうです。
現在のブルボンのバリエーション品種のお取り扱いは以上です。良ければお試しください。